●基底層の上にある「有棘層」
有棘層は数層から10層くらいの細胞が並んで出来ており、表皮の4層の中でも1番厚い層です。基底層と同じように様々な細胞を含み分裂を繰り返しています。
●有棘層の上にある「顆粒層」
顆粒層は1~2層の細胞で出来ています。その中には、紫外線を反射させて深部に浸透することを防止する役目を果たしているケラトヒアリン顆粒が大量に含まれています。
●一番外側にある「角質層」
角質層は、上記で述べた層で押し上げられた細胞が、その役割を終えて最後にたどり着く層です。角質層まで来ると、いわゆる死んだ細胞がパイの表面のように10~20層にも連なってできており、肌の表面に留まっています。一般的によく聞く角質とは、この部分ことを指しています。角質は通常、肌の新陳代謝にのって自然に剥がれ落ちます。
角質層は吸水性や保湿性に富んでいる層のため、正常な状態だと15%~20%の水分を含んでいます。私たちが化粧水や美容液を塗って潤いを与えているのもこの角質層です。水分以外にも天然保湿因子やアミノ酸、乳酸といった成分も保持されています。もし、肌が乾燥していると感じた場合は、角質層が乱れている状態だと判断することもできます。
それ以外にも、刺激から自らを守る役割や、細菌や紫外線からの防御、水やその他物質の体内への侵入を防ぐといった重要な役割も担う。
表皮を構成する細胞の90%以上を占めるのは、ケラチノサイトと呼ばれる角化細胞です。基底層で生成されたケラチノサイトは、有棘細胞、顆粒細胞、角質細胞とその形を変えて徐々に上に押し上げられ、角質層にとどまったのち角片となり細胞の役割を終えます。終止符を迎えた角片は、いわゆる角質となって剥がれ落ちます。